あげる・くれる・もらう/Vてあげる・Vてくれる・Vてもらう の違いは何ですか。

「あげる」と「くれる」と「もらう」はどういう意味ですか?

「あげる」と「くれる」と「もらう」の使い方はどう違いますか?
「この記事では、日本語の「あげる」と「くれる」と「もらう」の違いをわかりやすく説明します。「もらう」は”to receive”、「あげる」と「くれる」は英語では”to give”と翻訳されることがよくあります。
「あげる」と「くれる」と「もらう」は、日本語の中でも「やりとり(授受)」を表すとても重要な動詞です。主語によって使い分ける必要があります。「あげる」と「くれる」と「もらう」の意味の違いを知って、しっかり使い分けましょう。
主語が、1.話し手 2.話し手の身近な人 3.他の人の場合の3つに分けて考えます。
ここでは、わかりやすくするために、1.話し手=「私」 2.話し手の身近な人=「母・兄」 3.他の人=「友達」と表すことにします。
このきじでは、にほんごの「あげる」と 「くれる」と 「もらう」の ちがいを わかりやすく せつめいします。
「あげる」と 「くれる」と 「もらう」の いみの ちがいを しって、 しっかり つかいわけましょう。
しゅごが、1.はなして 2.はなしての みじかなひと 3.ほかのひと のばあいの 3つに わけて かんがえます。ここでは、わかりやすくするために、1.はなして=「わたし」 2.はなしての みじかなひと=「はは・あに」 3.ほかのひと=「ともだち」 と あらわすことにします。
あげるとは
「あげる」は、与える人が、受け取る人(私以外)に物を渡すときに使います。
「動詞のて形+あげる」は、行為を「あげる」ときに使います。誰かのために~するというニュアンスを含み、恩を着せる・上からの気持ちが含まれることがあります。
「あげる」は、 あたえるひとが うけとるひと(わたし いがい)に ものを わたすときに つかいます。
「どうしの てけい + あげる」は、こういを 「あげる」ときに つかいます。だれかのために~する という にゅあんすを ふくみ おんをきせる・うえからのきもちが ふくまれることが あります。
「あげる」の使い方
「プレゼントをあげる」「プレゼントを買ってあげる」などと使います。
「ぷれぜんとを あげる」「ぷれぜんとを かってあげる」などと つかいます。
「あげる/Vてあげる」の例文 to give
私は、兄にプレゼントをあげました。
わたしは あにに ぷれぜんとを あげました。

兄は母に花をあげました。
あには ははに はなを あげました。

私は兄にプレゼントを買ってあげました。
わたしは あにに ぷれぜんとを かってあげました。
「私は兄にプレゼントを買いました」は買った事実を言うだけの表現です。「私は兄にプレゼントを買ってあげました」には、兄の為に買ったというニュアンスが含まれます。

兄は母に花を買ってあげました。
あには ははに はなを かってあげました。
「兄は母にプレゼントを買いました」は買った事実を言うだけの表現です。「兄は母にプレゼントを買ってあげました」には、母の為に買ったというニュアンスが含まれます。

くれるとは
「くれる」は、与える人(私以外)が、受け取る人(私と私の身近な人)に自主的に物を渡すときに使います。
「動詞のて形+くれる」は、行為を「くれる」ときに使います。「くれる」には、感謝や敬意の気持ちが含まれます。
「くれる」は あたえるひと(わたし いがい)が うけとるひと(わたしと わたしの みじかなひと)に じしゅてきに ものを わたすときに つかいます。
「どうしの てけい+くれる」は こういを 「くれる」ときに つかいます。「くれる」には、かんしゃや けいいの きもちが ふくまれます。
「くれる」の使い方 to give
「ケーキをくれる」「ケーキを買ってくれる」などと使います。
「ケーキをくれる」「ケーキを かってくれる」などと つかいます。
「くれる」の例文
兄は私にケーキをくれました。
あには わたしに けーきを くれました。

友達は兄に本をくれました。
ともだちは あにに ほんを くれました。
「友達は兄に本をあげました」は適切ではありません。感謝の気持ちを含めたいので「くれました」が適切です。

兄は私にケーキを買ってくれました。
あには わたしに けーきを かってくれました。
「兄は私にケーキを買いました」は買った事実を述べるだけなので、感謝の気持ちを含めたい場合は「買ってくれました」が適切です。

友達は兄に本を買ってくれました。
ともだちは 兄に ほんを かってくれました。
「友達は兄に本を買いました」は適切ではありません。感謝の気持ちを含めたいので「買ってくれました」が適切です。

もらうとは
「もらう」は、受け取る人が、与える人(私以外)から物を受け取るときに使います。
「動詞のて形+もらう」は、お願いして行為を「もらう」ときに使います。「もらう」には、感謝や敬意の気持ちが含まれます。
「もらう」は うけとるひとが あたえるひと(わたし いがい)から ものを うけとるときに つかいます。
「どうしの てけい+もらう」は おねがいして こういを 「もらう」ときに つかいます。「もらう」には、かんしゃや けいいの きもちが ふくまれます。
「くれる」と「もらう」は、どちらも感謝や敬意の気持ちが含まれますが、「くれる」の主語は「与える人」(自発的にする人)、「もらう」の主語は「受け取る人」(お願いした人)という違いがあります。
「もらう」の使い方
「ゲームをもらう」「ゲームを買ってもらう」などと使います。
「げーむを もらう」「げーむを かってもらう」などと つかいます。
私は兄にゲームをもらいました。
わたしは あにに げーむを もらいました。

兄は友達から手紙をもらいました。
あには ともだちから てがみを もらいました。

私は兄にゲームを買ってもらいました。
わたしは あにに げーむを かってもらいました。
私は兄に「ゲームを買ってください」とお願いしました。

兄は友達に手紙を書いてもらいました。
あには ともだちに てがみを かいてもらいました。
兄は友達に「手紙を書いてください」とお願いしました。

「Vてあげる」と「Vてくれる」と「Vてもらう」の違い
人がする行為について、「恩に着せる・上から目線の気持ち」を含めるときに「Vてあげる」を使います。
また、「感謝・敬意の気持ち」を含めるときに「Vてくれる」「Vてもらう」を使います。「Vてくれる」と「Vてもらう」の違いは、その行為が与える人の自発的な行為のとき「Vてくれる」(主語は与える人)、受け取る人がお願いした行為のとき「Vてもらう」(主語は受け取る人)を使います。
英語:to give
主語・主題:与える人
含まれる気持ち:恩に着せる・上から目線の気持ち(benefactive expression:恩恵の表現)
・私は 兄に プレゼントを 買ってあげました。
・兄は 母に 花を 買ってあげました。
英語:to give
主語・主題:与える人
含まれる気持ち:感謝・敬意の気持ち
ポイント:与える人の自発的な行為
・兄は 私に ケーキを 買ってくれました。
・友達は 兄に 本を 買ってくれました。
英語:to receive
主語・主題:受け取る人
含まれる気持ち:感謝・敬意の気持ち
ポイント:受け取る人がお願いした行為
・私は 兄に ゲームを 買ってもらいました。
・兄は 友達に 手紙を 書いてもらいました。
練習問題(あげる)
以下の文章を【恩に着せる・上から目線の気持ち】(to do for someone)を含めた表現に直してください。
私は、子どもにケーキを買ってあげました。
エマさんは、キムさんに英語を教えてあげました。
▶「エマさんは、キムさんに英語を教えました」は、英語を教えるという事実を述べているだけの表現です。「エマさんは、キムさんに英語を教えてあげました」には、話し手の気持ちとして、エマさんはキムさんのために親切心で教えたというニュアンスが含まれます。
「教えました」
→ Emma taught Kim English.
「教えてあげました」
→ Emma kindly taught Kim English. や
→ Emma did Kim a favor by teaching her English.
→ (※ちょっと恩を着せるニュアンスがあります)
私は、エマさんの荷物を運んであげました。
練習問題(くれる or もらう)
以下の文章を【感謝や敬意の気持ち】を含めた表現に直してください。
・子どものとき、母は私に本を読んでくれました。(母の自発的な行為)
・子どものとき、私は母に本を読んでもらいました。(私が母にお願いした行為)
・エマさんは、私の妹に英語を教えてくれました。(エマさんの自発的な行為)
・私の妹は、エマさんに英語を教えてもらいました。(妹がエマさんにお願いした行為)
・エマさんは、私にノートを貸してくれました。(エマさんの自発的な行為)
・私は、エマさんにノートを貸してもらいました。(私がエマさんにお願いした行為)
・エマさんは、母にスマホの使い方を教えてくれました(エマさんの自発的な行為)
・母は、エマさんにスマホの使い方を教えてもらいました(母か私がエマさんにお願いした行為)
応用(あげる➡さしあげる/くれる➡くださる/もらう➡いただく)
与える人または受け取る人に敬意を表したいときに使う表現です。
「さしあげる」=「あげるの敬語」・・・受け取る人に敬意を表す
「くださる」=「くれるの敬語」・・・与える人に敬意を表す
「いただく」=「もらうの敬語」・・・与える人に敬意を表す
以下の文章を敬語を使った表現に直してください。
・先生は、私の作品を見てくださいました。(先生の自発的な行為)←「見てくれました」の敬語表現
・私は、先生に作品を見ていただきました。(私が先生にお願いした行為)←「見てもらいました」の敬語表現
・私は、母に「エマさんのお祖母さんを駅まで送って差し上げなさい」と言われました。←「送ってあげなさい」の敬語表現
宿題(Vてあげる or Vてくれる or Vてもらう)
練習問題です。挑戦してみてくださいね。良かったら、答え合わせを私と一緒にしてみませんか?私はオンラインで日本語講師をしています。
ex.私は、彼に教科書を貸して( もらいました/あげました )。
①彼は、私に教科書を貸して( )。
②私は、エマさん( )旅行の写真を見せて( )。
③キムさんは、京都( )連れて行って( )。
④エミリーさんは、宿題( )手伝って( )。
⑤私は、日本人の友達( )北海道を案内して( )。
⑥子どものとき、母はよくケーキを焼いて( )。
⑦コンビニで友達( )小銭を貸して( )。
⑧この料理は全部自分で作ったんですか。…いいえ、母( )手伝って( )。
⑨電車で帰ったんですか。…いいえ。友だちが車で送って( )。
⑩私は、友だち( )うちまで送って( )。
⑪母は、米と野菜を送って( )。